設立趣旨書

1.設立趣旨書

美しい棚田や里山などの豊かな農山村環境は、私たちにきれいな水や空気、安全安心な食料を提供してくれます。また、農山村の四季折々の風景は、日本の豊かな伝統文化や芸能を育み、日本人の心を癒してきました。このような農山村環境を支えてきたのは、他でもない農作業や山仕事などの農山村の日々の暮らしの積み重ねによるものです。

しかし、国内の多くの農山村は、過疎化、高齢化、後継者不足、耕作放棄地や荒廃した森林の増加などの大きな問題に直面し、その深刻度は年々増してきています。一方、都市部でも東日本大震災および原発事故により、多くの方々がこれまでの経済重視、都市重視の社会に疑問を抱き、自分たちの生活や日本の将来に不安を抱いています。これらの課題は、国内の農山村や都市部だけのものではなく海外の国々も含めたものであり、地球規模の連携が求められています。

山村塾は、都市と農山村が一体となり、棚田や里山の環境を守ることを目指して、平成6年から任意団体として活動を開始しました。水や空気を守り、安全な食べ物を育む農山村の自然を守るには、「都市住民と農山村住民とがともに語り、ともに汗を流し、ともに考えていくことが大切である。」という理念のもと、稲作コースおよび山林コースを中心に、家族ぐるみの交流をしながら活動の輪を広げてきました。その後、地域団体や住民、NPO、企業、大学や行政などとの連携を深めながら、更に多くの人達が参加する活動に育ってきました。特に平成24年7月に八女市黒木町笠原地区を襲った九州北部豪雨の際には、避難所の運営支援や災害ボランティアの募集および運営などに取り組み、これまでの活動の経験や人々との連携の輪が大きく役立ち、その重要性が広く認識されました。

私たちは、都市住民と農山村住民の連携交流を通じて、先祖から受け継いだ美しく豊かな農山村風景を未来の子供たちに引き継ぐため、ここに特定非営利活動法人山村塾を設立します。具体的な取り組みとして、米づくりや森づくりを通じた環境保全ボランティア活動、およびそれを支える人材育成と人々の交流、農山村の持続的な暮らしを支える農産物生産や販売支援活動、国内外から様々な参加を募っての合宿ボランティア、子どもたちの自然体験活動やまちづくり活動などを行います。また、災害時には、これらの運営体制を活用し緊急支援や復興支援活動に取り組みます。このような取り組みは、一つの団体だけで成し得るものではありません。今後、より一層地域に根差した多様な連携を図り、農山村の自然環境を大切に守り育む持続可能で魅力的な社会を創生していくことを目指します。

2.申請に至るまでの経緯

平成 6年 任意団体として活動開始
平成23年 特定非営利活動法人設立の検討開始

平成25年11月22日

特定非営利活動法人山村塾

               設立代表者氏名 宮園福夫